SFコメディ小説/さいえなじっく☆ガールACT:37
「まあ…人の記憶なんてそんなものなんだ。外的な操作である程度はコントロールできる。だけど」口元はすこし微笑んではいたが、眼は淋しそうだった。「残念だけど、ピンポイントでそれをやってのけられるほど僕は上手くないんだ」
だから、ついでに他のどんな大切な記憶を消してしまうか分らない、とほづみは続けた。
「そんなリスクは犯したくない。君は若いから、蓄積された記憶も少ない。だから下手な消し方をすれば記憶をどこまで削ってしまうかの予想もできない。できれば君の良心に基づいて見聞きしたことを封じて貰いたいんだ」
「あ、あ、あんた…何者なんだ」
「ただの助手だよ。先生の研究───サイエナジックの、ね。」

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